冷えは万病の元、冷え対策を心がけよう!
あなたの身体冷えてませんか?
冷え症
体の冷え(冷え症)は、血液の流れが悪くなり、血行が滞っている状態です。冷えのサインとしてわかりやすいのは低体温です。平熱は36度以上あるのが基本なのですが、平熱が35度台という人は、私の周りにも多く、確実にみな体が冷えています。
血液が流れる血管は、健康な状態であれば、しなやかで弾力性があります。そして、血管が健康であるならば、血液はスムーズに流れ、すべての細胞に酸素や栄養素を届け、新陳代謝によって生じた二酸化炭素や老廃物を運び出すことができます。
しかし、体が冷えていると、血管がきゅっと縮まってしまい、しなやかさを失います。そのため血液の通り道が狭くなり、血行が悪くなってしまいます。血液自体も冷えてドロドロになるため、ますます流れが悪くなってしましいます。そうなると、全身の細胞へ酸素や栄養素が届けられなくなり、運び出されるはずの老廃物も体にたまってしまうのです。
たとえば、肉料理が冷えると脂(あぶら)が白く固まって浮いてきますが、これと同様に体内の脂肪も体温が低くなると固まってしまいます。固まった脂肪は血管の内壁や内臓周辺に付着して血行を悪くし、さらに体が冷えるという悪循環が起こってしまうのです。
冷えは万病の元
「冷えは万病の元」という諺がありますが、体が冷えて血行が悪くなると、全身の細胞への酸素や栄養素の運搬が滞ってしまい、それによって細胞の新陳代謝がスムーズにいかなくなり、さらに免疫力も下がります。そういった機能の低下が、さまざまな体の不調の原因になるのです。新陳代謝低下
たとえば、新陳代謝の働きが落ちると、肌荒れやしみ、しわができやすくなり、体脂肪の燃焼が悪くなると太りやすい体になり、むくみやすくなります。
自律神経の乱れ
次に起こる可能性があるのが、自律神経の乱れです。
全身の血液の流れは、自律神経の交感神経と副交感神経の働きによって、常に微調整されながら適切な状態を保っています。しかし、冷えによって血行が悪くなると、自律神経のバランスが崩れ、結果として「うつ」などの心身の病気になる可能性もあります。
免疫力の低下
もう一つは、がんのリスクです。体温が1度下がると、免疫力は約30%下がるといわれ、がんが発症しやすくなると言われています。
リンパ球の一種である免疫細胞のNK細胞には、がんを攻撃して退治する働きがあります。通常、がん細胞は毎日3000から5000個も生まれているのですが、健康な人であれば、NK細胞ががんを退治してくれていて、がんを発症することはありません。しかし、冷えによって免疫力が下がり、自律神経が乱れていると、NK細胞の働きが低下しているため、がんを発症しやすくなるのです。
さらに、がん細胞は低体温の状態で細胞分裂が活発になるため、体が冷えている状態では増殖しやすいと言えます。