毛細血管は健康の鍵となる!
毛細血管が大切な理由
毛細血管は非常に重要
体を構成する60兆個を超える細胞には、末梢の毛細血管によって必要な酸素や栄養が届けられ、不用な二酸化炭素や老廃物が回収されています。そんな大切な役割を担う毛細血管ですが、残念ながら加齢とともに劣化します。さらに毛細血管の劣化は動脈硬化などの生活習慣病を引き起こすようです。
ゴースト血管
健康な毛細血管は、新陳代謝によって新しい細胞に入れ替わるのですが、40代のころからは新陳代謝されることなく死んでいく「ゴースト血管」が徐々に増えていき、60代では毛細血管の数が4割も減るといわれています。
毛細血管が減って血液の流れが悪くなると、その毛細血管が届けている細胞や臓器の機能も次第に低下し、さまざまな体の不調や病気が起こってきます。
毛細血管はすべての血管の最終目標地点ともいえますが、体のいちばん外側にある皮膚には毛細血管の状態が直接反映されます。
皮膚の新陳代謝
皮膚は約1カ月のサイクルで再生され、みずみずしい肌が保たれます。
このターンオーバー(新陳代謝)を支えるのが、表皮の下にある真皮層の毛細血管です。この毛細血管が衰えて血流が悪くなると、酸素や栄養が新しい細胞をつくる真皮層にまで届かなくなることで、表皮細胞の新陳代謝が悪くなり、シミ、シワ、たるみなどの肌の劣化が進みます。
ゴースト血管を放置すると
さらに毛細血管の減少を放置していると、やがて太い血管の動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な病気が起こるリスクが高くなります。
しかし、万病の元である毛細血管の劣化や減少は、食事や生活習慣を改善することで、何歳からでも食い止めることができ、さらに増やすことができます。
毛細血管を増やすポイント
毛細血管を増やすポイントはズバリ「ホルモン」です。ホルモンの中でも血管の健康維持に不可欠で、全身の老化予防に大きな働きをするのが「成長ホルモン」です。成長ホルモンは全身の細胞を修復して新陳代謝を促進するホルモンで、1日の分泌量の約70%が睡眠中に分泌され、最も深い眠りが訪れる寝入りばなの3時間にピークを迎えます。
さらに睡眠中に成長ホルモンと一緒に出したいのが「メラトニン」という睡眠ホルモンです。
メラトニンは現在発見されている抗酸化物質の中で、最も強い抗酸化作用を持つアンチエイジング・ホルモンですから、成長ホルモンのピークと同じ時間帯に分泌することができれば、相乗効果が期待できます。
メラトニンは朝起きてから15~16時間後に分泌が始まります。
ですから、朝6時に起き、夜23時に寝ると、成長ホルモンとメラトニンが同時に分泌されるゴールデンタイムとなり、深い眠りによって毛細血管の修復も促進されます。毎朝、決まった時刻に起きる習慣をつけると、メラトニンも夜の決まった時間に分泌され、自然と眠くなるはずです。
運動も大切
毛細血管を増やすには運動も大切です、血流が悪くなると毛細血管がゴースト血管になっていきますが、日頃から血流を良くしていくことが予防にも効果的です。