正しい水分補給の仕方をマスターしましょう!
1日2リットルの水分補給は正しいの!?
健康のために、あるいは美容に良いからといって、「1日2リットル」の水を飲むという人が多くいることが、話題になっているのはご存知ですか?
人が1日にとる水の量が「2リットル」、というのが根拠らしいのですが、この健康法がはたして正しいのかどうか?
1日に必要な水分量は?
1日に必要な水分はどのくらいかご存知ですか?
1日に必要な水分は、体重の4%程度が必要だといわれています。ですから、体重50kgの人であれば2リットルということになります。
これを基準として「1日2リットル」の水を飲んで、美容と健康に良いという考えからきているのだと思われます。
対外に出される水分は、必要量とほぼ同じ→尿・便1.2リットル、呼気・汗0.8リットル)と言われています。
表面上は確かに正しいですが、よく見ていく必要があります
補給すべき水分量は?
私たちは、水分として水やお茶などの飲み物からだけでなく、食事による味噌汁やスープ、ごはん・野菜・肉・魚などに含まれている水分もとっています。
こうした食事からとる水分は、一日に大体800ミリリットルくらいになります。
ということは、あと1.2リットルの水分をとれば良いということになります。
ですから、「1日に2リットルの水を飲む」というのは、水分のとり過ぎということになります。
それに、夏と冬では発汗量の違いで必要な水分量は違います。また、仕事の内容やライフスタイルによっても大きく変わってきます。
このようなことを知らずに、毎日同じ量の水分をとることは間違っているとしか言いようがありません。
「1日2リットル」の健康法の効用を考えると、血液の流れが良くなることから基礎代謝が上がり、ダイエットが無理なく出来ることが期待されます。
でもその裏には健康を害する危険な状況が・・・・
仮に、2リットルの水を毎日飲み続けたとしたらどんな弊害が出るかというと、まず、大量の水分で胃液が薄まるため、食べたものが消化されにくくなります。
また、腸内環境が悪化することから、免疫細胞の働きが悪くなって「かぜ」などの感染症はもちろん、他の重大な病気になりやすい体になってしまいます。
大量の飲み過ぎは、腎臓にも負担がかかり、正常な働きができなくなって「低ナトリウム血症」を起こすこともあります。
水分の取りすぎ!?低ナトリウム血症とは
低ナトリウム血症とは血液中のナトリウムという電解質成分のひとつが、何らかの理由により少なくなる病気です。
もともとナトリウムは、金属元素の一つで体の中にも多く存在しており、細胞の内側と外側の濃度が厳密にコントロールされています。
ナトリウムは、心臓の心拍リズムや細胞膜の機能を維持して細胞の機能と生存を保つ上で重要な働きをしています。
そのため、ナトリウムの濃度が高すぎても低すぎても正常な状態が損なわれます。
低ナトリウム血症の多くが、血液中のナトリウムを含む溶けている成分に対する水分の過剰が原因です。
ダイエットに成功しても、健康を失ったら大変です。
水は適量が一番です。